【古物商許可】リサイクルショップや古着屋などを開業するために必要な許可

2023年12月22日

「リサイクルショップや古着屋を開業したい」「オークションサイトで中古品を仕入れて売りたい」などの中古品販売をするには、古物商許可の取得が必要です。最近では、オークションサイトの盛り上がりや、副業を認める企業の増加、さらには政府の働き方改革での副業や兼業の促進に伴い、古物商許可を取得される方が毎年1万件ほど増えています。無許可で古物商営業をされると罰則もあるので注意してください。

古物について

古物営業とは

古物営業とは、以下の3つの営業形態のことをいいます。

1号営業

古物を売買する・交換する(売買・交換ともに委託を含む)

許可を受けて1号営業を営む人を <古物商> といいます。

具体的には、古本を買って売る(せどり)や転売などです。ほとんどな方が1号に該当します。

※1号営業から除外される営業形態
①売却のみ(買い取りはしない)の営業
例えば、無償または引き取り料を徴収して引き取った古物を修理して販売は除外されます。具体的には無料廃品回収業者などです。
②売ったものを売った相手から買い受けるのみを行う営業

2号営業

古物市場を経営する営業

許可を受けて2号営業を営む人を <古物市場主> といいます。

具体的には、古物商同士の売買・交換のための市場の主催者で入場料や手数料をもらう営業形態です。

古物商許可を持っている人しか入れない市場なので、誰でも自由に出入りできるフリーマーケットの主催者などは古物商許可は必要ありません。また、主催者が手数料などのマージンを取らない場合も許可は必要ありません。

3号営業

インターネット・オークション営業

許可を受けて3号営業を営む人を <古物競りあっせん業者> といいます。

これはインターネットオークションを開設して手数料などをもらう営業形態です。

古物とは

古物とは、以下の3つのことをいいます。

①一度使用されたもの
②未使用であるが、使用するために買ったもの
③これらいずれかの品に幾分の手入れをしたもの

・「使用」とは、その物本来の目的に従って使うことをいいます。例えば、衣類であれば「着用」です。
・「幾分の手入れ」とは、物の本来の性質、用途に変化を及ぼさない形で、修理などを行うことです。
・金券類(商品券や切手など)を含みますが、大型機械類(船舶や工作機械など)は古物に含みません。

古物商許可の取得できない人

次の欠格事由に該当している申請者は、許可を受けることができません。

欠格事由

⑴成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ない者

・「成年被後見人」とは、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあり、成年後見制度を利用して保護または支援を受ける人を言います。
・「被保佐人」とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者を言います。
・「破産者の復権」とは、破産者の法的地位を回復させることを言います。

⑵禁錮以上の刑に処せられ、又は第31条に規定する罪若しくは刑法(明治40年法律第45号)第235条、第237条、第254条若しくは第256条第2項に規定する罪を犯して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることのなくなった日から起算して5年を経過しない者

・「禁錮以上の刑」とは、禁錮・懲役・死刑です。
・「刑法235条」とは、窃盗罪です。
・「刑法235条」とは、強盗予備罪です。
・「刑法254条」とは、遺失物等横領罪です。
・「刑法256条」とは、盗品等関与罪です。

⑶住居の定まらない者

⑷第24条第1項の規定によりその古物営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して5年を経過しない者(許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日前60日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から起算して5年を経過しないものを含む。)

⑸第24条第1項の規定による許可の取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該取消しをする日又は当該取消しをしないことを決定する日までの間に第8条第1項第1号の規定による許可証の返納をした者(その古物営業の廃止について相当な理由がある者を除く。)で、当該返納の日から起算して5年を経過しない者

⑹営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。ただし、その者が古物商又は古物市場主の相続人であって、その法定代理人が前各号及び第8号のいずれにも該当しない場合を除くものとする。

⑺営業所(営業所のない者にあっては、住所又は居所をいう。以下同じ。)又は古物市場ごとに第13条第1項の管理者を選任すると認められないことについて相当な理由がある者

⑻法人で、その役員のうちに第1号から第5号までのいずれかに該当する者がある者

無許可で古物営業した場合の罰則

無許可で古物営業を行なった場合、3年以下の懲役または100万円以下の罰金に処される場合があります。

古物商許可(1号)に必要な書類

申請者が個人の場合

申請者と営業所管理者となる者の書類が必要になります。

①許可申請書・別記様式第1号その1からその4までの必要部分を1通
②略暦書・最近5年の略歴(職歴)を記載
③住民票の写し・本籍記載のもの(個人番号の記載のないもの)
・外国人は国籍・在留資格等記載のもの
④誓約書・欠格事由に該当しないことを誓約したもの
⑤市町村の町の証明書(身分証明書)・破産者、準禁治産者に非該当のもの
⑥登記事項証明書・成年被後見人又は被保佐人に非該当のもの

場合により以下の書類も必要となります。

ホームページ利用取引を利用する場合・プロバイダ等との契約書類の写し(ホームページ利用取引を行う場合、プロバイダ等から送付された契約書、認定通知書等を添付)
未成年者の場合(法定代理人の許可あり)・法定代理人の氏名及び住所を記載した書面
・法定代理人の許可を受けていることを証明する書面
未成年者の場合(法定代理人の許可なし)・相続人である未成年者の氏名及び住所を記載した書面
・営業所の所在地を記載した書面
・法定代理人に係る最近5年間の略歴を記載した書類
・法定代理人に係る住民票の写し
・法定代理人に係る欠格事由に該当しない旨を記載した書類
管轄により必要となる場合があるもの・顔写真
・住所歴
・事務所の所有権又は使用承諾を証明する書類
・事務所の見取り図や地図 など

申請者が法人の場合

役員全員と営業所管理者となる者の書類が必要になります。

①許可申請書・別記様式第1号その1からその4までの必要部分を1通
②略暦書・最近5年の略歴(職歴)を記載
③住民票の写し・本籍記載のもの(個人番号の記載のないもの)
・外国人は国籍・在留資格等記載のもの
④誓約書・欠格事由に該当しないことを誓約したもの
⑤市町村の町の証明書(身分証明書)・破産者、準禁治産者に非該当のもの
⑥プロバイダ等との契約書類の写し・ホームページ利用取引を行う場合、プロバイダ等から送付された契約書、認定通知書等を添付
⑦登記事項証明書・法人登記事項証明書
⑧定款・法人定款の写し
⑨登記事項証明書・成年被後見人又は被保佐人に非該当のもの

場合により以下の書類も必要となります。

ホームページ利用取引を利用する場合・プロバイダ等との契約書類の写し(ホームページ利用取引を行う場合、プロバイダ等から送付された契約書、認定通知書等を添付)
管轄により必要となる場合があるもの・顔写真
・住所歴
・事務所の所有権又は使用承諾を証明する書類
・事務所の見取り図や地図 など
管理者とは

管理者とは、営業所や古物市場の業務を適正に実施するための責任者です。

古物営業法第13条第1項では、古物商(古物市場主)は、営業所(古物市場)ごとに管理者1人を選任しなければならないと定めています。

申請者が管理者となることもできますが、欠格事由(古物商の欠格事由とほぼ同じ)に該当する場合には管理者になれません。

手続き方法(1号、2号)

申請先

営業所(古物市場)の所在地を管轄する警察署

※同一都道府県内に2つ以上の営業所(古物市場)を有する場合には、いずれか1つの営業所(古物市場)の所在地を管轄する警察署に申請します。

法定手数料

19,000円

期間

約40日

更新

古物商許可には期限がないので、更新は不要です。

なお、住所などに変更が生じた場合には変更手続きが必要になります。

当事務所では、千葉県や関東近郊圏の古物商許可取得代行を行なっております。書類の作成から警察署への提出まで全て対応いたします。
書類のやり取りのみで完結いたしますので、ご来所していただく必要もありません。
お気軽にお問い合わせください。