【墓じまい】改葬って何?手続き方法や料金
✅ 墓じまいの方法や費用
✅ 墓じまいの注意点
近年、終活という言葉が当たり前のように使われ始めているところをみると、自身の死後に家族に迷惑をかけたくないと思われる方が増えているように思います。墓じまいもそのひとつではないでしょうか。
墓じまいは正式には改葬といい、『高齢によりお墓参りに行けなくなったのでお墓を近くに移したい』『過疎化や少子高齢化によりこれから故郷のお墓を管理していく人がいなくなってしまう』などの理由によりお墓を移したり、合同墓地に入れたり、墓石ではなく樹木のお墓(樹木葬)になさる方も増えています。
改葬は、役所や墓地管理者に届け出が必要です。また、骨壺を取り出したり墓石を撤去する場合には石材店に依頼する必要があります。
最近では改葬の際に解約料のような名目でお寺側から莫大な離檀料を請求されるといった問題も起きています。ですので、墓じまいには役所やお寺などの墓地の管理者、石材店との緊密な連絡が必要となってきます。
本記事では、「墓じまいの基本的な手順や費用、日数」について千葉市林行政書士事務所について解説いたします。
墓じまいはどう進める?
手順
※ 市町村によって異なる場がございます。
①話し合い
・勝手に墓じまいを進めてしまい親族などとトラブルになるケースもありますので、墓じまいについて事前に親族などと話し合いをしてから進めたほうがいいでしょう。
②お骨を移す場所の決定
・改葬の目的に合った霊園選びや埋葬方法を考えます。
・霊園によっては抽選や順番待ちなどがある場合もございます。また、市営霊園の場合は住所要件や納骨できるお骨の数にも制限がある場合がありますので事前にご確認ください。
③現在のお墓の管理者へ相談・連絡
・現在のお墓の管理者の方へ改葬の意思を連絡します。
・この時、お寺などから離檀料として高額な請求をされるといった問題も発生しております。
④石材店に墓石の撤去工事の見積もりを出してもらう
・現在のお墓を撤去する必要がありますので、見積もりを出してもらいます。
⑤行政手続き1(改葬許可申請書の記入)
・改葬許可申請書は、現在のお墓のある市区町村の窓口やホームページでダウンロードできます。
・市区町村によって申請書の形式が異なります。
⑥現在のお墓の管理者(お寺など)に埋蔵証明書をもらう
⑦行政手続き2(現在のお墓のある市区町村に申請し、改葬許可書を受け取る)
⑧お骨を引き取る
・法要(閉眼供養)を行う場合があります。
・石材店にお墓を開けてもらうので、事前に手配をしておきます。また、墓石の撤去も行わなければいけませんのでこちらも事前に相談しておきましょう。
・お寺などによっては特定の石材店のみしか認めない場合もありますので、事前にお寺などに聞いておきましょう。
⑥納骨をする
・法要(開眼供養)を行う場合があります。
墓じまいのはいくらかかる?
墓じまいにかかる費用は、ケースによって金額は変わりますが、50~100万円が目安のようです。
市営霊園を利用したり、法要の有無、お墓の種類や位置によって金額は大きく変わりますのであくまでも目安とお考え下さい。大きく費用がかかるのは以下のものです。
・移転先のお墓代
・離檀料
・お布施
・お骨の取り出し料
・お骨の運搬費
・お墓の撤去費 など
離檀料とは?
お寺に檀家としてお墓がある場合に近年問題となっているのが離檀料です。
この離檀料とはいったい何なのでしょうか。また、払わないといけないのでしょうか。
もともと離檀料は、お墓を引っ越しさせたりする場合に、お世話になったお礼としてお寺へお布施をしていたものです。しかし、一部のお寺では経営状態の悪化も原因となり法外な離檀料を請求してくるケースもあります。
さらに、改葬許可を得るには埋蔵証明書が必要となります。埋蔵証明書を書いてもらうにはお寺の協力が必要となるため、どうしてもお寺の立場が上になりやすく、しぶしぶ高額な金額を支払ってしまうケースもあります。
Q,高額な離檀料は支払わないといけない?
A,離檀を認めなかったり、支払えない金額を要求して離檀を妨害することは憲法20条の信教の自由を侵害することになります。
Q,離檀料はいくら支払えばいい?
A,離檀料の一般的な金額は、法要一回分の金額(5~20万程度)です。
仲たがいをして離檀することは、お寺も、ご自身も、ご先祖も望んではいないはずです。きちんとお寺側と話し合いすることで解決できることのほうが多いので、無理やりに法律などを持ち出さずに解決すべきだと思います。それでも法外な金額を請求された場合や、ご自身で対処しきれなくなったときには専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
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