【行政書士法違反に注意!】スキルシェアサービスの落とし穴

2023年12月24日

自分の特技(スキル)を使ってお金を稼ぐ方法があるのをご存知でしょうか?

いわゆるスキルシェアと呼ばれるもので、自分の特技を売ることができるんです。

例えば、ホームページを作成したり、家事の代行をしたりなど、得意ではあったけどなかなかお金にすることは難しかったスキルを使って収入を得ることが、『スキルシェアサービス』の登場で容易にできるようになりました。

商品を販売するメルカリやヤフオクなどのサイトは多くありましたが、サービスを商品として販売できるサイトも多く登場してきていますので、これからますます需要が増えていくのではないでしょうか。

メルカリやヤフオクなどには出品を禁止している商品が多くありますが、このようなスキル商品にも、法的に販売できないものがあるので注意が必要です。

スキルシェアサービスとは

スキルシェアサービスとは、自分の特技を商品として売ることができるサイトです。代表的なサイトですと、『ココナラ』があります。

このようなサイトで、自分の特技に「ホームページ作成50,000円!」のような値段をつけ、お客様がそのサービス(スキル)を購入するシステムです。

行政書士などの士業の業務も多く出品されており、士業の新しい営業方法として利用されてきています。サイトにはレビューがあり、他社と料金比較がしやすいので、購入者側も利用しやすいです。

注意しなければならない点

スキルを売る行為には何も問題もありませんが、法律で規制されている行為はもちろん出品できません。

例えば、医療行為を行うには医師免許などが必要なことは誰でも知っています。しかし、官公署への書類の作成を有償で行うには、行政書士などの資格が必要なことはあまり知られていません。

行政書士法第1条2

行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。

行政書士法第19条1

行政書士又は行政書士法人でない者は、業として第1条の2に規定する業務を行うことができない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について、当該手続に関し相当の経験又は能力を有する者として総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は、この限りでない。

行政書士などの資格がない人が、官公署への書類作成などのスキルを出品して手続きの代行をすると、行政書士法違反などとなりますのでご注意ください。

士業には独占業務が認められており、車庫証明のような比較的容易な申請書作成であっても、行政書士などの資格がなければ有償で行うことはできません。

また、きちんと登録や届出をして行なっている方であれば、たいていその団体などに加盟しており、責任の所在が明確ですが、そうでない方の場合には責任の所在が曖昧になり危険な場合もあります。

『ココナラ』の出品ルール

ココナラには、出品禁止サービスに関するルールがあります。その中の資格を要する相談サービスについて、下記のように記載されております。

「行政書士」「社会保険労務士」「税理士」「司法書士」「弁理士」の独占業務に該当する提供を行う場合、当該資格の所持と、その資格情報を記載いただく必要があります。

出品するサービスが、有資格者の独占業務かどうかをきちんと調べてから出品する必要があります。

実際に違反っぽい出品を見つけたので、某サイトに問い合わせてみた

いくつかのサイトを調査したところ、何件か違反がありそうな出品者を発見しました。

そこで、某スキルシェアサービスに問い合わせてみました。

違反と思われる出品について

出品者Aは、行政書士資格を有していない(有資格者の記載なし)にも関わらず、自動車の名義変更にかかる書類の作成などを有償で出品しており、実際に手続きが行われた場合、行政書士法違反となる可能性がある。

問い合わせた内容

お問合せフォームがありましたので、下記の内容を送信しました。

某スキルシェアサイトからの回答

違反と思われるスキルを出品しているサイトから回答がありました。

質問をしてから翌日に回答いただけました。

回答いただいた後に、該当の出品を確認しましたが、まだ掲載されていました。確認には時間がかかるということですので、引き続き調査していきたいと思います。

追伸:1週間後に消えていました。(削除か掲示期間満了かわかりませんが…)

まとめ

今回は、『スキルシェアサイト』の注意点について書かせていただきました。スキルシェアサイトの需要が多くなれば、士業のスキルシェアサイトでの営業は増えていくかもしれません。

再度喚起させていただきますが、有資格者の独占業務と知らずに出品して法律違反とならないようにご注意ください。また、購入者側も、値段だけで判断をせず、出品者が専門家として出品しているのかそうでないのかなどを見極めて購入していく必要があります。